転がる、ととまる。

しんまい剣術家 忘備録

ぼちぼち忘備録③

某月某日

 師範に稽古をつけて貰う。師範はしっかりと甘くなく実の太刀で打太刀をして下さるので各勢法で自分が出来ていない部分を明確に教えてくれる。言葉で指導するのではなく動きと結果で指導してくださるので非常に勉強になる。

 先達の方々との稽古も非常に学び深いが、やはりその指導の深さでは格別な部分がある。打太刀においてただ厳しく打つことで、仕太刀の気持ちを落とす容易いことだ。それでは仕太刀は育たずいずれ離れることになる。仕太刀側が出来るか出来ないかの境界線を観て取り、そのラインで打太刀をしてくださっている。

 どれほど打太刀の稽古を積めばあの様になれるのか……。千里の道の一歩からそして諦めずに歩むことで近づくことはできるだろう。まずは今できることから。

 足切りの守り方について、アレコレ考えながら稽古をしている。勢法の流れが身についてくると動きを先取りして動いてしまいがち。それでは打太刀と呼吸を合わせた動きにはならい。そもそも流れになれてくれば、留めることは容易くなる(自分が相手より緩んでいれば……)先取りではなく相手と拍子を合わせて動き、的確に足を守ることが今の課題の一つ。